2024/06/30 阿里山森林鉄路に乗ってきた!<一日個人旅行モデルコース>
阿里山林業鉄道と文化遺産管理処
前回の台湾旅行の最終日に鉄道博物館に行って思い出した阿里山森林鉄路の阿里山線。今回はこれに乗るために台湾まで行ってみた。1日で鉄道を含めた阿里山を楽しむモデルコースにもなっていると思う。
前日のうちに嘉義駅まで移動し、周辺のホテルに宿泊。乗車券はあらかじめ公式サイトで購入しておいた。価格は片道459元。スマホにQRコードを表示するeチケットも可能だが、俺は紙の乗車券が欲しかったので嘉義駅のこのチケット売り場で発行してもらった。受取時はパスポートが必要。自動的に日本語パンフレットがもらえた(^^)
嘉義駅の駅舎は1933年建立当時からのもので、そのまま使われている。出札口や改札口などの雰囲気も素晴らしい。
そしてホームの覆い屋根も建立時のまま使われていて、その素晴らしい風情は感動的なほどだった。
阿里山線のホームは、台鉄の1番線の端っこに間借りしたような、日本で言うところの0番線のようなところにあった。
0850になると定刻0900出発の阿里山線の列車が入ってきた。ディーゼル機関車が一番後ろとなる推進運転だ。安全面からこうなっているそうだ。軌間762mmのナローゲージなのもこの鉄道の魅力を高めている。日本の森林鉄道といえばこれでしょ!
したがって客車は小さく内部は狭い。しかし1+2配列の転換式リクライニングシートでエアコンやトイレもあってめっちゃ快適(^o^)/ 荷物置き場もあって大きなスーツケースの客にも対応していた。日本の観光鉄道も見習うべきと思うくらい
良い車両だった。
定刻通り出発。揺れはかなり激しい。俺の乗った4号車は満員。俺は4番の席でこれは二人掛け通路側最前列の席だったけど、自由に左右の車窓を見に動けてなかなか良い席だったんじゃないかと思った。
所要時間は3時間だがその間ずっと車掌が中国語で観光地や見どころを放送で案内していた。1割くらい英語だったかな。ちなみに自動音声の車内放送は中国語と英語と日本語で流れていた。
出発から約1時間程で列車は独立山スパイラルループ線の3連ループ区間に差し掛かった。俺はこのためにここまで来たと言っても過言ではない。
車掌が中国語と英語でいろいろな案内をしてくれている。次は右へとか、トンネルを2つ越えると左側の山肌に白い線のように見える集落が再び見えます、というような感じ。ループ自体も単純なコイルのような形状ではなく、上図のように8の字のような線形を含んだ複雑な3連ループなので、もうどっちを向いているのかわかったもんじゃない。
ループの途中にこの独立山駅がある。とにかく100年以上も前にこんなものを作った人たちの情熱と技術にはすごいとしか言いようがない。
途中、おそらくツアー客が一部区間だけ立席で乗ってくる区間が2つあってその際は通路にも人が溢れた。海抜1,000m付近から植生が変化し始め、ヤシ科の植物が視界から消えた。そして杉の木のような針葉樹が目立ち始めた。列車は奮起湖駅付近で日本鉄道最高地点の標高を越える。
終点の十字路駅は標高1,534mに位置する小さな集落の駅。定刻よりやや遅れて1205位に到着した。
ホームはなく、列車に乗り降りするときはご覧の階段を使用する。この先阿里山駅までの区間は長らく災害運休中だ。ここ数年はこの駅が終着駅になっているようで観光地化が進んでいた。といってもこの鉄道は日常利用の価値はほぼないが。一応列車の交換もできる駅となっている。
十字路からのバスの時刻をGoogleマップで調べたけどそれが間違ってて目の前でバスを逃した(^-^;)田舎のバスは公式サイトで調べた方が良いと思った。バスは予約しなくても乗車可能。15分ほどで阿里山ターミナルに着く。
ここからは有料の自然公園ゾーン。先ほどバス降車時に運転手さんからもらった乗車証明書を見せると半額の150元になった(^^) まあここは日本で言う上高地みたいなもんですな。
公園内にめちゃくちゃ立派な阿里山駅があり、そこから更に支線が延びている。俺はまず神木駅まで乗車した。1415発に乗車。所要約7分。100元。
神木駅は2,138mのところにあるこれまた素晴らしい駅で、まさに林業のための駅といった佇まい。
駅周辺には素晴らしい桟橋が設置されており、巨木の森を見て回れる。しかし日本の山のようでそうでないような景色だ。日本だと苔とか熊笹とかがたくさん生えていそうだがそういう感じではなかった。気温は18℃で下界の猛暑に比べると天国だった。
沼平駅までは30分もあれば歩いて行くことができた。しかし沼平駅の標高は2,274m。140mほど登る必要があった。足に自信のない人は反対方向ルートがおすすめかも。沼平駅から阿里山駅も7分で100元だった。1515発に乗車。
阿里山ターミナルからは1610発のバスで嘉義駅へ。
チケットは台湾のファミマのFamiポートで指定席を購入することができた。前日に中国語の操作画面とgoogle翻訳アプリを駆使しながら戦ってなんとかゲットした。価格は240元。鉄道のおよそ半額なんで安く阿里山に来ようと思ったらバス一択ですな。
まあ当日でも悠遊カードなどで乗れるんだけど、自由席となるため出発時刻のだいぶ前から並んでいたので、事前に予約していたほうが精神的に楽かと。路線バスなんで普通に立ち乗り乗車も可能なんだけど、あの山道を立ったまま2時間乗るのは絶対に避けたい(^-^;)
結論から言うと1610発のバスは乗車率30%くらいだった。
帰りのバスの通る国道は相当な山道。シートベルトをしておかないとカーブで転げ落ちそうになる。日本ではお目にかからないような断崖を通っていく。しかも恐ろしく舗装状態が良い。台湾のインフラ整備状況の良さに驚いた。
途中のバス停からの乗客は皆無だった。
だいぶ早着して1820に嘉義駅着。そこから俺は文化路夜市に向かったとさ。
まとめ。乗り鉄の俺の憧れだった阿里山森林鉄道に乗車できて大満足。1日で森林鉄道とバス旅を満喫することができた(^^) この地域の個人旅行はやや大変だが、ひとりで気ままに旅行したい人におすすめプランかと。なお、日本人には一切会わなかった(^-^;)