2013年10月18日金曜日

奥羽本線の板谷駅と峠駅

2013/10/11 奥羽本線の板谷駅と峠駅を見学した。

奥羽本線の板谷峠区間にはスイッチバック駅が4駅連続で存在していたが、現在は山形新幹線が通るようになり、廃止されてしまった。その現状を見てみたいと思い、このうち板谷駅と峠駅を見学してきた。

まずは板谷駅。
板谷駅は国道13号線の2本の栗子トンネルの間の側道を少し入ったところにある。
1990年のスイッチバック廃止により駅とホームの位置が移動している。


これが旧板谷駅の駅舎。昔はもっと大きかったんだろうけど、とても小さくて質素な駅舎だ。駅前には広場があり車も入っていける。集落も近い。
ホームはそのまま残されているが、線路はものすごい雑草に支配されていた。


現在の板谷駅は旧板谷駅から数百m離れたところにあり、車では行くことができない。アクセスは徒歩のみである。しかも旧突っ込み線の廃線跡とスノーシェッドの中を歩いて行くという萌仕様w しかし地元の方にとっては不便極まりない。


 このスノーシェッドの中をてくてく歩いていく。楽しすぎる!この突っ込み線も途中までは山形新幹線と同じ標準軌になっていて保線用車両が停車していた。
なおこのスノーシェッドの上部には右写真のようにしょぼい県道が屋根にめり込むようにして跨いでいっているw となりの峠駅へはこの険道を走って行くことになる。


現在の板谷駅の手前から福島側を撮影。
左が今来た突っ込み線とスノーシェッド。右が福島方面の24‰の下り坂である。標準軌なのでとても立派に見える。


このように現在の板谷駅はスノーシェッド内の簡素なホームである。ちょうど米沢行きの普通列車が来た。

おそらくスノーシェッドが元々ここにあったため、その内部にホームを移設したのだろう。板谷駅がこんなに不便な場所にあるのは、どうせ利用者も少ないし、ここの方がメンテナンスが楽でいいというJR側の都合と思われる。(違ったらすまん)


続いて峠駅。
俺的にものすごく旅情を感じる駅のひとつ。「峠」駅って、すごくないか?

峠駅に行くには板谷駅から狭い県道と市道をひたすら5km程行く必要がある。特に最終アプローチ部分の道路はこの先に駅があるとは到底思えないほどのボロい道路だった。かなりの自動車アクセス困難駅である。
峠駅も板谷駅と同じく1990年にスイッチバックが廃止されて駅が移動している。


これが現在の峠駅。スノーシェッド内の島式ホームである。スイッチバック関連の線路は軒並み撤去されておりスノーシェッド内もだだっ広い。現在はスノーシェッドを作りなおす工事が行われており、工事車両が多数あった。


 ホームから米沢方面を望む。左方向が突っ込み線で旧峠駅のあった方。


突っ込み線のスノーシェッドを抜けたところ。この辺りに旧駅があったと思われる。一応駅前に建物があるが、鉄道を利用する人はいないと思う。いるのは有名な峠の力餅の店の従業員くらいのものだろう。


峠駅跡地から更に小道が伸びており、特に立入禁止の表示もないまま突っ込み線の終端部のスノーシェッドまで行くことができる。この奥には突っ込みトンネルもあって不気味だった。


スノーシェッドの外側。レールを加工した鉄骨で作られているが、木部はぼろぼろであった。奥が建替え中の、現在の峠駅を覆っている部分。

まとめ。この二駅はまだまだスイッチバック廃止から23年と日が浅く遺構が多く残っていて楽しい。ほとんど人がいない地域ということで危険も少なくなかなか施設が撤去されないのかもしれない。廃線跡ファンにはおすすめである。

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